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東谷暁による「事件」に対する解釈論

中国のバブルは本当に弾けないのか;崩壊しなかったバブルは存在しない

中国のバブルは弾けないで、このまま繁栄を続けてしまうのだろうか。コロナ禍からの立ち直りが順調であるように見え、他の経済大国の悲惨さとの差が目立つだけに、そんなことも起こるのではないかと思えてくる。では、それは本当に起こるのか。そして、その…

ギンズバーグの死去は大打撃だ;バイデンは大統領になれなくなるかも

9月18日、アメリカの最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグが亡くなった。その後任をめぐって、いまトランプ大統領はすぐにでも指名の準備があり、それは女性になる可能性が高いと述べているが、野党である民主党のほうは穏やかではない。そればかり…

どうすればコロナ対策に「失敗」できるか;ボブ・ウッドワードがトランプから聞いた話

9月15日に刊行が予定されている、ボブ・ウッドワードの新著『レイジ(怒り)』の内容が紹介されて話題になっている。その関心の多くは、トランプ大統領が新型コロナウイルスが脅威であることを知っていたのに、「普通の風邪なみ」と述べて十分な対策を取…

アストラゼネカ社はなぜ試験を中止したか;トランプ大統領と製薬会社9社との闘い

この9月8日に、コロナワクチンの開発に関わっている巨大製薬会社9社が共同で、コロナワクチン開発はあくまで科学的な基準で進めると宣誓して注目された。しかも、同日にコロナワクチンで最先端にあるとされるアストラゼネカ社が、進行中の第3段階(第3…

ワクチンの試験中止に驚く必要はない;経済か自粛かの議論より分野別の各論が重要だ

新型コロナウイルスのワクチン開発のなかで、最先端を走っていたとされるアストラゼネカ社が、最終段階の治験を一時中止したことがわかって、世界に衝撃が走っている。同社のスポークスマンによれば、「治験者に不明の症状が出たときの所定の措置」とのこと…

菅義偉政権は短期で終わらないのでは?;首相になれば強い権力の行使が可能だ

次の首相は菅義偉官房長官で決まりというのは、まず間違いないだろう。では、菅政権は来年の9月までの中継ぎ・短期政権にすぎないというのはどうだろうか。派閥の談合で決まったというのは本当のことだろうが、だからといって自民党のなかの派閥力学がすべ…

「二階幹事長が急ぎすぎた」の本当の意味;ダイナミズムを失った自民党

いまの状況では、自民党の総裁選はきわめて退屈なものになっている。二階俊博幹事長が菅義偉官房長官に「あなたが出てはどうです」とささやいたのをきっかけに、急速に菅擁立の空気が醸成され、麻生派、竹下派、ついには細田派までもが菅支持を表明し、党員…