HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

GDPが戦後最大の落ち込みだって?;菅首相はまず「お詫び」するのをやめよ

今年の第1四半期の実質伸び率はマイナス5.1%で、報道によると2020年度もマイナス4.6%と戦後最大の落ち込みだという。直前の民間機関の予測が第1四半期は平均マイナス4.6%だったので、とんでもない落ち込みのようにがなり立てる論者もいる…

米国のインフレが昂進している;短期で終わるか長期となるかの分かれ目

アメリカ経済の回復に世界の注目が集まっているが、5月12日に発表された4月の消費者物価が前年比で4.2%もの上昇を見せてショックを与えた。同日の株式市場はS&P500が2%の下落を示した。こんなに急激に物価が上昇すれば、「金利を上げることを考…

集団免疫についてのリアリズム;幻想よりも現実の効果を考えよう

日本はいまのところ論外だが、先進国はコロナ・ワクチンの接種が進みつつあり、いよいよ「集団免疫」が視野に入ってきた。そこで注目されているのが集団免疫と景気の関係で、「集団免疫が達成されないと本格的景気回復は無理だ」という論者と「いや、集団免…

ワクチン敗戦の原因を考える;またしても神風思想の蔓延だった?

菅総理大臣は、高齢者へのワクチン接種を7月までに終えるという目標に、あくまで固執しているという報道があった。しかし、残念ながらこの目標はすでに失敗が約束されている。高齢者のかなりの数の人が、接種日を申し出たところ7月どころか、8月とか9月…

米財務長官イエレンが前言訂正;アメリカはインフレにならない?

アメリカの財務省長官ジャネット・イエレンが、少し前のインフレを懸念するコメントを修正したというので話題になっている。バイデン政権の巨額の追加支出については、元財務長官のラリー・サマーズのようにインフレ懸念を表明する者もいる。ジャネットの以…

ワクチン副反応研究の最前線からの報告;原因は「ドラゴンが目覚めた」だって?

アストラゼネカ製ワクチンなど、ベクター型のコロナ・ワクチンを打つと、なぜ重度の血栓症が引き起こされるのか。もちろん、いくつかの研究がすでに行われている。最近、ドイツで報道された研究のひとつは、ワクチンに含まれているプロテインの一種が、血球…

コロナ・パンデミックは自殺を増加させない;医学専門誌ランセットの論文が主張している

新型コロナ・ウイルスのパンデミックは、世界的に見て、どれくらい自殺者を増やしたのか。医学専門誌ザ・ランセットの電子版4月13日号に掲載された「コロナ・パンデミックにおける初期数カ月の自殺トレンド」は、その意外な結論から注目された。「自殺の…