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東谷暁による「事件」に対する解釈論

オミクロン株が急伸する世界;目で見るコロナ禍の現状

オミクロン株が登場して以降、1日あたりの感染者数が、これまでのピークを大幅に超えてしまう国が多くでてきた。この新しい変異株はきわめて感染力が強いというのは、ほぼ間違いないと思われる。しかし、そのいっぽう、オミクロン株が引き起こす症状が本当…

英国の学生に流行する「スタディ・ドラッグ」とは何か;頭をよくする薬をめぐって悩む有名大学

英国にある有名大学の学生たちが、試験を受けるさいや論文を書くために、頭脳が明晰になるクスリを使っているという報道があった。小説や映画に登場するような、最先端の知能促進薬が発明されたのかと思ったが、どうもそうではないらしい。そうした昔のSF…

【増補】「ファクターX」探しはもうやめたら?;理研の国内発表は誤解を誘発している

【文末にかなり増補してあります】面白いことは、しばしば役に立たないことが多い。もちろん、面白いことは人びとを楽しませて、気持ちを快活にさせてくれる効果があり、直接に役に立たなくても貢献することがある。しかし、まだ役に立たないことが分かって…

オミクロン株は本当にマイルドなのか?;最前線の研究が提示する希望と警告

オミクロン株の感染力はすさまじい。12月22日現在ですでに106カ国に拡散している。この新しい変異株についてはさまざまな議論があるが、ようやくいくつかの研究がその感染の諸傾向をぼんやりとだが提示しつつある。ここでは海外の2つの報道機関が取…

中国の「ゼロ・コロナ」は維持できない;オミクロン株がもたらした新しい条件

中国のコロナ対策はこのまま維持できるのか? オミクロン株が登場することによって、この疑問はますます強いものになっている。これまで中国は新規感染が見つかるたびに、その地域の感染疑惑者を全員隔離するといった「ゼロ・コロナ」戦略を採用してきた。し…

英国でオミクロン株の最初の死者がでた;なによりも正確な状況の把握が必要だ

現地時間の12月13日朝、英国のジョンソン首相は同国でついに最初のオミクロン株による死者がでたと発表した。感染は早いが症状は軽いとの予想が広がっていたが、一転して死亡の危険が現実のものとなった。ジョンソン首相も「オミクロンでは死なないとい…

日本が立つ2つのフロント;わが国は経済でも防衛でも最前線にいる

日本はいまも世界の「フロント」に立っている、と言われれば、冗談でしょうと言いたくなる。あるいは、それは逆説的に言っていると思うだろう。しかし、英経済誌ジ・エコノミストが12月11日から電子版に掲載している「最前線に立つ日本」というスペシャ…