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東谷暁による「事件」に対する解釈論

ウクライナ戦争は新冷戦に転じた;ロシアが破滅しても中国が表に出てくる

ウクライナ戦争は第3次世界大戦になりつつあると論じる人もいる。ウクライナの背後にはアメリカがいて、ロシアの背後には中国が控えているから、新冷戦といってよいという指摘もある。第3次大戦はともかくとして、すでに新冷戦あるいは第2次冷戦の様相を…

核兵器の「新しい時代」が来た?;単に本来の意味を思い出しただけではないか

プーチン大統領が、今回のウクライナ侵攻の直前、すでにロシアは核戦争すら辞さないという姿勢を見せた。それに対して世界は「単なる脅し」と捉えて、ウクライナ侵攻もあり得ないと受け止めた。しかし、プーチンは多くの誤算があったものの、ウクライナ侵攻…

ウクライナは「戦後」軍事大国になる;国内の軍勢力とアメリカの介入の賜物

アメリカはウクライナに長距離ロケットシステムの供与を決定した。少し前にはバイデン大統領が「供与しない」と明言していたのに、この急激な政策変更はどうしたことだろう。そして、こうしたアメリカによるひたすらなウクライナの軍事力強化は、これまでの…

出生率が日本より低いアジアの国々の未来;住宅問題と少子化との関係から考える

日本の少子高齢化は世界でも群を抜いているとされていたが、このところ東アジアの国々が日本を超える速度で追いついてきている。これは住宅事情によるのではないかとの説があるが、では、住宅政策を変えれば少子化は阻止できるのか。そもそも、住宅政策だけ…

バイデン大統領の「イエス」が世界を震撼させる;中国の台湾侵攻には核を使う事態も考えられる

来日中のバイデン米大統領は5月23日の記者会見で、中国が台湾に侵攻した場合、アメリカは軍事介入する意志があるか質問され、「イエス、それが我々の責務だ」と答えた。ところが、直後、アメリカの高官が「アメリカの中国政策に変更はない」とコメントし…

中国が発表したオミクロン下の経済データは正確なのか;突っ込み所はあるが悲惨な点は正しい

オミクロン株の影響で中国の経済が大きく後退している。5月16日には中国政府が4月の工業生産が2.9%減になったことを発表した。しかし、当然のことながら、この数値は正確なものだろうかとの疑いがもたれている。他のさまざまな経済指標も同様だ。は…

ロックダウンで中国経済はどこまで落ちたか;ゼロ・コロナ政策がもたらした惨状

中国経済はいったいどれくらいオミクロン株の被害を受けているのか。さまざまな指標を元に推測されてきたが、ここでようやく中国政府当局からデータが発表された。もちろん「官製」ではあるが、それだけでもかなりのことが明らかになる。日常生活必需品はも…