HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

米財務長官イエレンが前言訂正;アメリカはインフレにならない?

アメリカの財務省長官ジャネット・イエレンが、少し前のインフレを懸念するコメントを修正したというので話題になっている。バイデン政権の巨額の追加支出については、元財務長官のラリー・サマーズのようにインフレ懸念を表明する者もいる。ジャネットの以…

ワクチン副反応研究の最前線からの報告;原因は「ドラゴンが目覚めた」だって?

アストラゼネカ製ワクチンなど、ベクター型のコロナ・ワクチンを打つと、なぜ重度の血栓症が引き起こされるのか。もちろん、いくつかの研究がすでに行われている。最近、ドイツで報道された研究のひとつは、ワクチンに含まれているプロテインの一種が、血球…

コロナ・パンデミックは自殺を増加させない;医学専門誌ランセットの論文が主張している

新型コロナ・ウイルスのパンデミックは、世界的に見て、どれくらい自殺者を増やしたのか。医学専門誌ザ・ランセットの電子版4月13日号に掲載された「コロナ・パンデミックにおける初期数カ月の自殺トレンド」は、その意外な結論から注目された。「自殺の…

ジョンソン&ジョンソンのワクチンも一時停止に;米国で700万人が接種を受け6人に血栓症

アメリカで接種が始まっていたジョンソン&ジョンソン製のコロナワクチンが、アメリカの保健当局によって一時停止になったと報じられている。これはアストラゼネカ製のワクチンと同様、重篤な血栓症が起こったとみられるからで、ワクチンのタイプが同じベク…

アストラゼネカ製ワクチンの混迷;悲惨な結果から日本は何を学べるか

アストラゼネカ製ワクチンが、血栓症を起こすというので、コロナワクチンとして疑問符が付き始めている。欧州医薬品庁は接種と発生の因果関係の可能性は認めるいっぽう、いまも「メリットはリスクを上回る」との姿勢を崩していないが、多くの国では60歳以…

ドイツがロシア製ワクチンの輸入へ?;アストラゼネカからスプートニクへ転換か

アストラゼネカ製ワクチンが血栓症を引き起こすというので、接種は60歳以上に限定したドイツが、こんどはロシアのワクチン「スプートニクV」を輸入しようとして、ロシアとの交渉に入ったのではないかとの報道があった。英国製から離れるいっぽうで、ロシ…

EUの失敗から日本のワクチン政策を見直す;権力転がしの道具にした菅首相の罪

ヨーロッパの新型コロナウイルス対策において、EUが十分に役割を果たしていないのは明白だろう。参加国のすべてにおいてコロナ禍が広がり、その決定的処方であるコロナ・ワクチンの接種においてもまったくリーダーシップが取れていない。それどころか、ア…

アルケゴスが起こしたウォール街の嵐;甘く見ないほうがいいと思うけれど

アルケゴスと呼ばれるヘッジファンドみたいな投資機関が、投資資金の出資者に総額5000億円にも達すると思われる損失を与えて注目された。そのなかで最大の2200億円もの損失を出したのが野村ホールディングスで、その次が金額は未発表だがクレディス…

いま核の時代が「復活」している?;単に議論を忌避していただけだった

核兵器についての議論が再び活発になりそうだ。ただし、日本以外の国々においてだが。北朝鮮がミサイルを発射したので、そういうのではない。もはや大きな趨勢として、世界は「核の復活」が進んでいる。「核の終わり」の終わりという専門家たちもいる。いず…

ヨーロッパの旅行・宿泊業が壊滅的だ;日本の政策の教訓にできることは多い

厳しいコロナ禍が続いているため、ヨーロッパの旅行・宿泊業は悲惨な状態にある。アストラゼネカ製ワクチンの接種一時停止が、さらに状況を悪化させた。しかし、日本における旅行業、ホテル業、飲食店も窮状にある。ヨーロッパの悲惨な状況から、日本が得ら…

アストラゼネカのワクチン接種停止;ヨーロッパに広がる過剰な副反応恐怖【増補版2】

【注記】ヨーロッパ医薬品庁は、アストラゼネカ製ワクチンのワクチンを接種することを推奨すると発表し、早い国では金曜日(19日)から接種を再開することになりました。ただ、同庁は同ワクチンが血栓を起こす可能性を完全には排除できないと述べています…

バイデンの刺激策でデイトレーダーが燃え上がる;こんどの給付金の37%は株式に回るとの予想

アメリカのバイデン政権によるコロナ対策の財政支出が1兆9000億ドル(200兆円相当)になることは、もう何度も目にしたことだろう。そのうちのかなりの部分が最大1400ドル(約15万円)の現金支給であることもご存じだろう。そして、そのまたか…

もうアベノミクスの影から脱却すべきだ;この10年をしっかりと見直す必要

いまの日本の消費がリバウンドなんかするのか、という疑問があるのは当然だ。しかし、一時的なリバウンドと、継続的に消費が上昇して、やがて日銀念願のインフレ率2.0%を達成することとは異なる。経済の話をするさいにはレベル(水準)とチェンジ(変化…

自業自得? ロシアのワクチンは自国では信頼なし;欧米ワクチンへの誹謗中傷作戦の果て

ロシアという国が、インテリジェンス(諜報活動)に熱心な国であることは、むかしから知られていた。その国が新型コロナ・ワクチンについて、なにも諜報活動を実行しないと考えるほうがおかしいだろう。事実、自国でも世界で最初に認可した「スプートニクV…

米バイデン政権の200兆円はどこへ行くのか;レストラン、コンサート会場、そして航空製造業が勝者だという

アメリカの上院は、3月6日にバイデン政権の1.9兆ドル(約200兆円)規模のコロナ対策法案を可決した。日本の報道で注目しているのは、1人あたり最大で1400ドル(約15万円)の現金給付だが、ほかにも財政難に陥った地方公共団体への3500億…

インフレが世界の株価を急襲;デフレの日本でなぜ下落するのか?

日米の株価が乱高下していたが、ここにきて明かな中期下落傾向がみられるようになってきた。日本の株価がアメリカの株価に追随することを考えれば、やはり、まずアメリカの株価に注目すべきだろう。アメリカでは経済の回復が予想されるようになったことから…

コロナ対策の優等生は経済的には失敗する?;パンデミック脱出と経済政策をリンクさせる必要

新型コロナ問題は、いまやワクチンの接種と経済の立ち直りへと移行している。これまでは政治的なコロナ拡散の抑制と、個人的な感染回避が課題だったが、これからはワクチンによる感染の終息化と、政策による経済の再活性化が関心事となっていくわけである。…

中国はワクチン戦略で優位に立った;買占め競争をやってる先進国は勝てない【増補版】

【注記】この投稿は3月1日のものですが、中国が日本で開催予定のオリンピックについて、選手や関係者にワクチンを提供すると、突然発表したという状況にかんがみ再び投稿したものです。追加した【増補】部分以外はまったくそのままにしました。 新型コロナ…

東南アジアは中国のものになるのか;米中衝突時代における戦略のヒント

ミャンマーのクーデターは大きな問題だ。そんなことは当然ではないかと言う人は多いかもしれないが、それはスーチー政府が軍政によって取って代わられたにとどまらず、これからの東南アジア、ひいては世界政治の趨勢を決していくという意味でも、きわめて大…

ニューヨークはSPACの花盛り;いよいよバブルも末期に来たか

アメリカの株式市場では、いまや明らかなバブルだというのに、SPAC(特別目的買収会社)が隆盛を極めようとしている。このSPACとは、ひとことで言えば未上場会社を上場させるためのペーパーカンパニーで、20年くらいまえからアメリカでは許可され…

米欧はインフレで日本はデフレに;同じ財政出動と金利ゼロでなぜ逆になるのか

コロナ禍が終息すればインフレが始まるのではないかとの予想は、このブログでも何度か述べている。また、「コモドンの空飛ぶ書斎」でも何度か関連テーマを扱っている。ただし、それは自然に始まるのではなく、アメリカを中心とする先進諸国が「政策」として…

ミャンマーを軍政に転落させたのは選挙だった?;ランド研究所の分析を読む

ミャンマーでは民主主義派が抗議を続けているが、いまのところミンアウンフライン総司令官の軍政を覆すといった事態にはなっていない。そもそも、民主主義派に味方する軍事勢力がないのだから、クーデターによって成立した軍政を跳ね返すことは難しい。「民…

ミャンマー・クーデターの本当の意味;今後ますます中国が関与していくだろう

ミャンマーのクーデターについては、さまざまに論じられているが、そのほとんどが「民主主義への攻撃」という観点であるのは、やはりバランスを欠いているのではないかと思う。もちろん、ミンアウンフライン総司令官は、軍事的にアウンサンスーチーの民主主…

コロナウイルス変異種にどう対処するか;英国の南アフリカ変異種騒動から考える

もし、南アフリカ変異種がコロナワクチンで制御できないとしたら、いまですら新コロナウイルス変異種で大混乱の英国は、どうなってしまうのか。2月6日にアストラゼネカ社のワクチンの効果が、南アフリカ変異種に対しては限定的だと報じられたとき、多くの…

南アフリカ変異種にはアストラゼネカは効かない?;他社のワクチンも何らかの対策が必要らしい

2月6日、南アフリカで発見されたコロナウイルスの変異種には、アストラゼネカ製のワクチンの効果が限定的だと分かって、世界中にショックが広がった。特に、同社製のワクチンをコロナ対策の中心においている国にとっては深刻である。その後、2月7日に南…

フライン総司令官の野望と恐怖;ミャンマー・クーデターに至る裏取引の失敗

英紙ザ・タイムズ2月2日付が、「ミンアウンフラインによるミャンマー・クーデターの知られざる動機」を掲載している。いうまでもなく、今回のクーデターの首謀者ミンアウンフライン総司令官が、いったいどのような理由でクーデターに及んだかを、同紙アジ…

ミャンマーのクーデターを決断させた一言とは;中国の巧みな「バランス外交」

中国外務省の汪文斌副報道局長は、2月1日の記者会見でミャンマーのクーデターについて「ミャンマーの関係各方面は憲法と法の枠組みのもと、相違点を適切に処理し、政治と社会の安定を守るように望む」と述べて、事実上、軍事政権を支持した(ロイター2月…

ゲームストップ株の異常な乱高下;その背後にあるものは何なのか

ゲームショップ・チェーン「ゲームストップ」の株価が乱高下して話題になっている。ロイターによれば、同25日に始まる週になってからだけで、なんと360%以上値上がりした。ところが28日には急落して、日本円にして約1兆1500億円が消滅した。ニ…

アメリカの民兵組織のリーダーは主張する;彼らの憲法意識と革命思想

アメリカの議会を1月6日に占拠した「暴徒」たちは、いったいどのような集団から成っていたのだろうか。なかでも注目されたのが武装したグループ「誓いの番人」だが、ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙1月17日付は、占拠に参加したとみられる武…

トランプ大統領は有罪なのか;扇動をめぐる米国の論争をよむ

トランプ大統領は「有罪」なのか、それとも「無罪」なのか。1月13日、アメリカ下院の弾劾訴追が成立して、上院に送られてはいるものの、もう時間的にトランプの在任中の弾劾裁判は無理で、バイデンが大統領に就任した後になるという。それでもなお、アメ…