HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ウクライナ、台湾、そして日本(6)そのとき習近平はなにをしていたのか

まさにロシアがウクライナ侵攻を開始しようとしていたそのとき、中国の習近平はどこで何をしていたのか。ウクライナ侵攻が起こったときの中国の損得を、側近たちとしっかりと計算していたのである。ロシアのウクライナ侵攻にさいして、中国外務省がロシアで…

ウクライナ、台湾、そして日本(5)ゼレンスキーに責任はないのか

ロシア軍はいくつもの方向からウクライナの国境を越えて、首都キエフに向かっていると報じられている。この侵攻をすすめているのはロシアであり、それを命じているのはプーチンである。世界の報道機関や言論人たちはいっせいにプーチンを非難している。それ…

ロシアはウクライナに全面侵攻を開始!;首都キエフはミサイル攻撃を受けている

ロシアはウクライナに対して「全面的な」攻撃に入ったと、世界中のメディアが伝えている。ウクライナ東部への進軍だけでなく、ウクライナの首都キエフへのミサイル攻撃も始まったようで、戦線拡大の様相を見せている。同時に、ロシアからの露骨なプロパガン…

プーチン、ウクライナ東部への軍隊派遣を命令する;親ロシア派の2地域独立を承認して断行

いま世界中の報道機関が、プーチンのウクライナ東部分離独立承認と、ロシア軍の同地域への進軍命令を報じている。なんのためにこんなことをするのか。もちろん、独立派の保護を口実にウクライナ東部を事実上ロシアに統合して、勢力圏を西側に拡大するためで…

ウクライナ、台湾、そして日本(4)中国はウクライナでロシアを見捨てるのだろうか

冬季北京オリンピックはいよいよ閉会式を迎えようとしているが、この時期、ドイツではミュンヘン安全保障会議が開かれ、各国の外務大臣クラスが、ウクライナ問題についても討議している。興味深いのは中国の王毅外相が、ロシアのウクライナ侵攻には批判的な…

ロシアが弾道ミサイルの演習を開始する;プーチン大統領が自ら指揮をとるらしい

ロシアは2月19日に戦略ミサイルの演習を行うと発表した。この演習は、プーチン大統領が自ら指揮をとり、弾道ミサイルと巡航ミサイルの試射もやるといっている。この事態はすでに予測されていたことだが、予測されていたことが正しいとすれば、並行してウ…

プーチンの罠にはまる西欧諸国;いまのロシアには経済制裁は効かない

ウクライナを取り巻いていたロシア軍の一部が撤収を始めたというので、世界の金融市場は軒並み反転上昇した。これに合わせてアメリカのバイデン大統領なども「交渉の余地はある」と発言するなど、世界は一転して楽観ムードにとらわれた。しかし、それがはた…

ロシア軍の一部がウクライナ国境沿いから撤退;それが本当に平和への合図なのか?

ロシア政府は、2月14日、ウクライナ国境近くから軍隊の一部を撤退させると発表した。同日、ロシアの金融市場は株式もルーブルも国債も急伸した。しかし、英国政府などはかなり懐疑的で、まだ信用するわけにはいかないと考えているようだ。ともかく、2月…

すでにロシア軍は動き出している;ウクライナをめぐるバイデン=プーチン会談は間に合うのか

いまから数時間後には、バイデン大統領とプーチン大統領の電話会談が始まるというのに、ロシア軍はウクライナとの国境に向かって、いっせいに進軍を始めているという。ワシントンポスト紙2月12日付のビデオ「TikTokのビデオは、ロシア軍がウクライナに迫…

トランプの勢いに陰りが見えた?;次期米大統領の最有力候補は変わったのか

このままいくと、2024年の米大統領選では、トランプが勝利するのではないかといわれている。1年前の議会襲撃事件についての責任を追及するマスコミは多いが、そのいっぽうで共和党はトランプ党になったといわれるほど、トランプ支持者が多いからである…

ウクライナ、台湾、そして日本(3)ロシアと欧米の駆け引き「プーチンが正直とは誰も期待していない」

仏マクロン大統領がロシアに出かけて、ウクライナについて露プーチン大統領と会談を行った。会談のあとプーチンは「妥協点を見出すためなら、あらゆることを行う」と述べたが、同時に西側諸国に対して、ウクライナをNATOに加えようとしていることを激し…

ウクライナ、台湾、そして日本(2)ロシアはウクライナ侵攻にさいし核兵器演習を断行する

ロシアがウクライナ侵攻にさいし、同時に大規模な核兵器演習をして、西側の介入を牽制するとの観測が有力になっている。アメリカでは侵攻の時期をめぐっても、さまざまな議論が進んでおり、2月の中旬から3月までの間になるのではないかとの説が有力だ。北…

ウクライナ、台湾、そして日本(1)北京五輪は「中ロ同盟」のお披露目式だ!

ロシアと中国はウクライナをめぐっての米欧の制裁に対して、急速に接近して事実上の「中ロ同盟」を形成しようとしている。冬季北京オリンピックは、そのお披露目の式典といえるものになりそうだ。この「同盟」はおそらく、台湾をめぐる国際関係にも大きな影…