HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

バイデン大統領

イスラエル軍はハマスの3割弱を殺害したのみ;完全掃討するにはさらなる一般住民殺戮が予想される

イスラエルのネタニヤフ政権が行っているガザ地区攻撃は、ハマス全体の2割から3割を殺害したにとどまる。他の情報も併せて考えれば、この作戦はいつになったら終わるか分からないことがますます明らかになっている。ネタニヤフの党リクードを支持するイス…

イスラエル・ハマス戦争を停戦に持ち込めるか;そしてガザ地区は誰が統治すべきなのか

すでにイスラエル軍はガザ地区のハマス勢力のほとんどを掃討していて、問題はこれからどのように戦いを収束させていくかに移っている。しかし、この地域に平和が戻ってくるのかといえば、決してそうではない。いったい誰がこの地域を統治することになるのか…

イスラエル・ハマス戦争がバイデンの再選を阻む?;世論調査から浮かび上がる大統領選の逆説

イスラエル・ハマス戦争がアメリカの大統領選に意外な影を落としている。バイデン大統領はイスラエルを支持したが、そのいっぽうでイスラエルのネタニヤフ首相に、過度な攻撃は控えるように示唆した。完璧だったように見えたが、このパフォーマンスは曖昧に…

シファ病院地下のハマス司令部はどこに行った?;いまも司令部の存在を信じるバイデン大統領

どこにいった、地下の司令部は? いまのところイスラエル軍はシファ病院の下にあると主張してきた、地下のハマス司令部を公開していない。公開したのはシファ病院のMRIセンターの荒廃した施設のなかに、「置き忘れられた」と思われる武器とパソコンだけで…

アメリカの世界戦略はどうなるのか;バイデンが演じ損ねた「世界の警察」のゆくえ

イスラエル軍がシファ病院に突入して、イスラエル・ハマス戦争は新局面を迎えたが、どのような結末を迎えようとアメリカ政府の責任は大きい。そして、いかに病院への突入は好ましくないといったところで、バイデン大統領の再選には暗雲が立ち込めている。こ…

報復を超えてガザ抹殺に邁進するイスラエル;バイデン大統領の「抱きしめ」戦略は失敗した

バイデン米大統領の対イスラエル「抱きしめ」戦略は、完全に裏目に出たといってよい。まずはハグして同情を示し、それから過度な報復を抑制するというシナリオだったが、イスラエルの暴走といってよい「過度な報復」に傾斜してしまった。欧米のマスコミもイ…

イスラエルはなぜ地上戦を始めないのか:アメリカとイスラエル側の都合を推理する

なぜイスラエルはガザ地区への地上戦を開始しないのだろうか。地上戦の準備はほぼ整えたと言っているのだから、これまでの経緯からすれば先制したほうが有利なのではないのか。いま指摘されているのは、実は地上戦というのは、ウクライナでも明らかなように…

バイデンの構想はすでに破綻した;病院爆破の悲劇とネタニヤフの不人気

バイデン大統領がイスラエルに出発する、まさにその直前にガザ地区の病院に起こった爆発で数百人が殺害された。失われたのは彼らの命だけでなく、バイデンが描いていたハマス・イスラエル紛争の鎮静化の絵図だった。そしてまた、彼が「大いなるチャンス」と…

バイデン大統領がイスラエル訪問を発表した;その背後で画策される「最悪の事態」の回避

バイデン米大統領が10月18日にイスラエルを訪れることが発表された。ブリンケン国務長官がイスラエルに入っており、CBSの同月15日に放送されたインタビューで、バイデンのハマス対イスラエルについての考えを、すでに米国民に語っている。周到な準…

中国は本当にロシアに武器を供給していない?;政府高官発言をひっくり返したバイデン大統領の思惑とは

中国はロシアにドローンを供与しており、しかも、製造も手伝っているという報道があり、また、ブリンケン米国務長官の「中国はロシアに武器を供与しようとしている」との発言があったのに、直後、バイデン大統領が「それはない」と否定した。その後も報道機…

ポーランドに着弾したミサイルはどこから来た?;バイデン米大統領の苦しい選択

ポーランドにミサイルが着弾したため、ポーランド外務省はロシア製であることを指摘しつつ、2名の死者が出たと発表した。しかし、アメリカのバイデン大統領は直後に「ロシアからとは考えにくい」とコメントした。ロシアがウクライナに100発のミサイルを…

すでにロシア軍は動き出している;ウクライナをめぐるバイデン=プーチン会談は間に合うのか

いまから数時間後には、バイデン大統領とプーチン大統領の電話会談が始まるというのに、ロシア軍はウクライナとの国境に向かって、いっせいに進軍を始めているという。ワシントンポスト紙2月12日付のビデオ「TikTokのビデオは、ロシア軍がウクライナに迫…

議会占拠の人民を米国は裁けるのか;その正当性と民主主義を根本から考える

ドナルド・トランプに扇動された「暴徒」がアメリカ議会を、一時的にせよ占拠する事態となって、アメリカのジャーナリズムは「民主主義の危機」とか「民主主義は復活できるか」といった見出しを掲げて、アメリカ政治の未来を憂慮している。日本の報道もそれ…

ポスト・トランプの憂鬱;バイデンは本当に「修繕」ができるか

いまもトランプ大統領は、いわゆる「敗北宣言」をしていないが、すでにアメリカ国内だけでなく、世界の首脳たちもバイデンを次期大統領として、祝辞を送り始めている。いかに奇策を弄しようとも、トランプの再選を信じるのは、アメリカ国内の狂信的な支持者…

米国は来年からバイデノミクスだそうだ;せこくて優柔不断な大統領の経済学

アメリカ経済は来年からは「バイデノミクス」になるそうだ。このままトランプ大統領が大統領選挙の討論会で暴走を続ければ、それほど忍耐強くなく、際立った魅力にもかけた、息子の疑惑問題に明快に答えられない、地味な大統領候補バイデンが当選することに…