プーチン
プーチンはウクライナ東部を一方的に併合したが、戦況が思わしくないことには変わりがない。ますます核兵器を使う可能性が高まっているわけだが、では、核兵器を使用した後、世界はどうなるのだろうか。使われる核兵器は「戦術核」と指摘されているが、それ…
ロシアのプーチン大統領が、部分的ながら「動員」を宣言し、同時に核使用を示唆した。部分的動員は効果が少ないとの予測が多いが、核兵器の使用について、アメリカおよび西側諸国の反応はどうだろうか。実は、アメリカおよびその同盟国は、これまでもロシア…
プーチン大統領は予備役30万人の動員を決めた。総動員ではなく「部分的動員」だそうだが、はたして不利になっていた戦局を転換できるのだろうか。西側の論評のほとんどがそれは不可能だと指摘している。いまの劣勢は動員数より武器の性能から来ている。さ…
ウクライナ軍によるハルキウ州での反撃が成功して、ロシア軍は撤退を余儀なくされた。そのため追い詰められたプーチンは、核兵器を使うのではないかとの予測も強まっている。はたして、プーチンはどのように考えているのか。また、使うとすればどのよう使用…
ウクライナ軍が急襲的な攻撃を断行して、ハルキウ州の奪還に成功したことは間違いない。しかし、それでロシアを国内から放逐して、戦争に終止符を打つ目途がついたのかといえば、もちろん、そうではない。ウクライナ情勢について、楽観的になることを警告す…
英国の新しい首相となったリズ・トラスについての報道は、すでに世界中で膨大な量に達している。それは国内の経済政策やウクライナに対する支援から、これまでマスコミをにぎわせてきたスキャンダルまで、ざっと目を通すだけでも何日も、いや何十日もかかる…
8月28日の夜、ウクライナは南部へルソン州の奪還作戦を進めると正式に宣言した。へルソンはこの戦争において重要な拠点であることは間違いない。では、なぜそうなのだろうか。それはまず、地図を見ればわかる。100万人をこえる都市であるへルソン市を…
ロシアに対する経済制裁がそれほど効いていないというのは、もう常識に近いものになりつつある。あれほど規模の大きな「経済戦争」をしかけても、ロシア経済が崩壊に向かわないのはなぜか。世界の経済紙・経済誌が次々と「失敗」について特集しているのは、…
7月15日にはロシアとウクライナとの穀物輸出をめぐる合意が得られ、同月21日にロシア政府系ガス会社がドイツにガスの供給を再開するとのニュースが流れた。それなら、ウクライナ東部と南部での停戦交渉も再開するのではないかと思った人がいるかもしれ…
7月9日、ウクライナ政府は、ドイツ、ハンガリー、チェコ、ノルウェー、インドなどに駐在している自国の大使を更迭した。どの国も、いまのウクライナにとって、同時にゼレンスキー政権にとって重要な国ばかりである。その理由は明らかにされていないが、ゼ…
ウクライナ軍は7月4日、同国東部のリシチャンスクがロシア軍に制圧されたと認めた。ロシア政府はすでに3日に、東部ルハンシク州全域を掌握したと発表していたので、ウクライナ側は認めたくない事実を認めたという形になった。もちろん、ゼレンスキー大統…
プーチン大統領が、今回のウクライナ侵攻の直前、すでにロシアは核戦争すら辞さないという姿勢を見せた。それに対して世界は「単なる脅し」と捉えて、ウクライナ侵攻もあり得ないと受け止めた。しかし、プーチンは多くの誤算があったものの、ウクライナ侵攻…
CIAのビル・バーンズ長官のインタビューがフィナンシャルタイムズ紙に掲載されている。もちろん、公的な発言なのでその意味やニュアンスは慎重に配慮されているが、わざわざ言及している内容が、バイデン政権にとって微妙な事項に触れていると思われる。…
ロシア軍は首都キーウを攻略できず、こんどはウクライナ東部に戦線を移して、新たに戦闘を繰り広げている。しかし、こちらの戦場ならばロシア軍が勝てるという保証は何もない。それどころか、キーウ攻略の失敗や黒海の旗艦モスクワが撃沈された反省が、いま…
ロシアがウクライナの首都キーウの攻略をいったんあきらめて、東部のドンバス攻略に集中するというニュースは、すでに世界中に行き渡っている。では、そこではどのような戦争が行われるのだろうか。また、なぜ、ロシアはドンバスならば有利な戦争ができると…
3月29日の午後から、ウクライナとロシアの4回目の停戦交渉が、トルコのイスタンブールで始まった。最新のニュースではウクライナ側は「中立化」を受け入れてNATOへの参加をあきらめ、ロシア側はウクライナの「非ナチ化」「非軍事化」は要求しないと…
3月22日、ロシアのペスコフ大統領報道官が、核兵器の使用を否定しなかったとの報道が世界を駆け巡った。CNNのインタビューに答えたもので、「ロシアが存立の危機に直面した場合、核兵器の使用を否定しない」との発言だったが、ウクライナ戦争が膠着状…
ウクライナとロシアの停戦交渉はなぜ進展しないのか。もちろん、そこにはプーチンが戦争遂行の野望をもち、ゼレンスキーに抗戦継続の意志があるからだが、さらに、いまや流動的な戦争の状況そのものが、それぞれの交渉条件となってしまったからだ。「戦争も…
ウクライナとロシアの和平交渉に進展があったとの報道が世界を駆け巡った。ロシア側からの提案として、ウクライナが中立化を宣言して一定のレベルの自国軍に甘んじると約束すれば、ロシア軍は停戦に応じて軍隊をひきあげるというものだ。もちろん、これには…
アメリカの国際政治学者ジョン・ミアシャイマーがジ・エコノミスト3月11日号にエッセイを寄稿した。このエッセイの結論から紹介しておこう。「プーチンは確かにロシア軍の実力を見誤り、ウクライナの抗戦を甘く見たかもしれない。しかし、追い詰められた…
世界はウクライナ情勢に引き付けられているが、同時に中国にも目を向けなくてはならない。少し前まで、習近平主席は今年秋の中国共産党大会で、盛大な拍手のなかで異例の第3期目の党総書記に就任するはずだった。しかし、いまや3つの失態が彼に大きな影を…
まさにロシアがウクライナ侵攻を開始しようとしていたそのとき、中国の習近平はどこで何をしていたのか。ウクライナ侵攻が起こったときの中国の損得を、側近たちとしっかりと計算していたのである。ロシアのウクライナ侵攻にさいして、中国外務省がロシアで…
ロシア軍はいくつもの方向からウクライナの国境を越えて、首都キエフに向かっていると報じられている。この侵攻をすすめているのはロシアであり、それを命じているのはプーチンである。世界の報道機関や言論人たちはいっせいにプーチンを非難している。それ…
ロシアはウクライナに対して「全面的な」攻撃に入ったと、世界中のメディアが伝えている。ウクライナ東部への進軍だけでなく、ウクライナの首都キエフへのミサイル攻撃も始まったようで、戦線拡大の様相を見せている。同時に、ロシアからの露骨なプロパガン…
いま世界中の報道機関が、プーチンのウクライナ東部分離独立承認と、ロシア軍の同地域への進軍命令を報じている。なんのためにこんなことをするのか。もちろん、独立派の保護を口実にウクライナ東部を事実上ロシアに統合して、勢力圏を西側に拡大するためで…
冬季北京オリンピックはいよいよ閉会式を迎えようとしているが、この時期、ドイツではミュンヘン安全保障会議が開かれ、各国の外務大臣クラスが、ウクライナ問題についても討議している。興味深いのは中国の王毅外相が、ロシアのウクライナ侵攻には批判的な…
ロシアは2月19日に戦略ミサイルの演習を行うと発表した。この演習は、プーチン大統領が自ら指揮をとり、弾道ミサイルと巡航ミサイルの試射もやるといっている。この事態はすでに予測されていたことだが、予測されていたことが正しいとすれば、並行してウ…
ロシア政府は、2月14日、ウクライナ国境近くから軍隊の一部を撤退させると発表した。同日、ロシアの金融市場は株式もルーブルも国債も急伸した。しかし、英国政府などはかなり懐疑的で、まだ信用するわけにはいかないと考えているようだ。ともかく、2月…