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東谷暁による「事件」に対する解釈論

習近平

上海で警察隊とデモ隊が衝突!;ウルムチとゼロコロナを批判、習近平退陣の連呼も【増補】

上海のウルムチ通りでは、11月26日の深夜から翌日の未明にかけて、抗議のデモ隊と警察隊が衝突した。ロックダウンが続いていた新疆ウルムチ自治区で、同月24日に発生した火事で10人が死亡する事件が起こっていた。上海でのデモはウルムチでの大規模…

「部屋には大人がいなくなった」;習近平を制止する者が誰もいない中国の恐怖

中国共産党大会での習近平による独裁体制確立の余波はいまもやまない。なかでも世界の金融市場に与えた影響は大きい。中国企業の株は軒並み下落して、投資家たちを震え上がらせている。投資家たちは「これほどの転換は予想していなかった」というのだが、こ…

習近平の独裁体制確立で株価は下落;日本についても5年後、10年後を考える時だ

中国共産党大会第20回が終わって初めての平日、西側にある証券取引所では中国企業や関連株が下落した。これは習近平が第3期目を独裁的な体制で始めたことに対する、市場の反応だといわれる。つまり、かつてのように中国は、西側の世界の有力な協力者では…

胡錦涛が党大会で排除された理由;習近平はどこまで「たくらんで」いたのか

中国共産党第20回大会は、閉会式に前国家主席の胡錦涛が、職員に腕を掴まれて退場する光景が見られた。これはいったい何が起こったのだろうか。大会そのものは圧倒的な習近平独裁体制の確立を見せつけて終わったが、最後のこの「ドラマチック」な光景は、…

習近平の中国は黄昏を迎えた?;中国共産党大会の最中にGDP発表が延期される

中国共産党大会が開催されている最中の10月17日、翌日に予定されていた国家統計局による第3四半期のGDPの数値発表が「延期」された。さまざまな憶測が飛び交っているが、権力者が満足できるものを隠すわけがなく、いずれにせよ党大会への悪影響を避…

ロシア経済制裁の失敗が示す未来;軍事の意味が改めて問われるとき

ロシアに対する経済制裁がそれほど効いていないというのは、もう常識に近いものになりつつある。あれほど規模の大きな「経済戦争」をしかけても、ロシア経済が崩壊に向かわないのはなぜか。世界の経済紙・経済誌が次々と「失敗」について特集しているのは、…

台湾は本当に中国の侵攻を阻止できるか;最新のシミュレーションがあぶり出す危機の真実

ペロシ米下院議長の訪台をきっかけに行われた中国の軍事演習をめぐって、直前の駆け引きの報道や台湾危機シュミュレーションが、台湾をめぐる現実を明らかにしつつある。米国が中国の台湾侵攻を阻止できるとすれば、どのような条件が必要となるか。ここでは…

中国の台湾侵攻はすでに始まっている?;ペロシ訪台を口実に準備が急速に進行中

アメリカの下院議長ペロシが台湾訪問を断行したことで、中国は台湾侵攻の「口実」を得たという説が注目されている。実は、中国はすでに台湾侵攻を決めているのだが、そのチャンスがつかめない。実際に侵攻するには何度か実際と同じレベルの訓練をしておかね…

中国の「軍事演習」は台湾侵攻の序曲か;11発のミサイルは「新常態」を生み出した

米国ペロシ下院議長による台湾訪問の直後、中国は弾道ミサイルを11発も発射して、台湾と日本を威嚇した。ペロシ議長の行動の当否は措くとして、これで中国と米国・台湾との緊張関係は「新しい時代」に入ったと報じられている。この「新しい時代」とはどう…

中国経済がどんづまりに;恒大集団など不動産業の政府救済策が半端すぎる

中国政府は後退する自国経済を、もうどうすることもできなくなっているようだ。まず習近平がいまの政策一般を改めることがないかぎり、大胆な改革案を断行することができないということが基本にある。さらに、改めて注目されているのが、不動産部門のどうし…

中国が発表したオミクロン下の経済データは正確なのか;突っ込み所はあるが悲惨な点は正しい

オミクロン株の影響で中国の経済が大きく後退している。5月16日には中国政府が4月の工業生産が2.9%減になったことを発表した。しかし、当然のことながら、この数値は正確なものだろうかとの疑いがもたれている。他のさまざまな経済指標も同様だ。は…

ロックダウンで中国経済はどこまで落ちたか;ゼロ・コロナ政策がもたらした惨状

中国経済はいったいどれくらいオミクロン株の被害を受けているのか。さまざまな指標を元に推測されてきたが、ここでようやく中国政府当局からデータが発表された。もちろん「官製」ではあるが、それだけでもかなりのことが明らかになる。日常生活必需品はも…

中国でゼロ・コロナをやめると160万人死ぬ?;専門家たちが書いたコロナ対策改革案

コロナ感染拡大が終息に向かわないので、中国のゼロ・コロナ政策に批判が高まっていた。ところが、中国内外の専門家たちの提言ではゼロ・コロナをやめると約160万人の死者がでるというので衝撃を与えている。この提言というのは、いったいどのようなコロ…

CIA長官が語った現在の世界の緊迫度;ビル・バーンズが見る習近平、ウクライナ、プーチン、核戦争

CIAのビル・バーンズ長官のインタビューがフィナンシャルタイムズ紙に掲載されている。もちろん、公的な発言なのでその意味やニュアンスは慎重に配慮されているが、わざわざ言及している内容が、バイデン政権にとって微妙な事項に触れていると思われる。…

中国のコロナ死者数はなぜこんなに少ないのか;いま上海で行われているデータの扱い方

上海がオミクロン株の蔓延で感染者があれほど多いのに、なぜ死者はゼロですむのだろうか。これは誰もがもつ疑問だが、「中国のことだから正しい数値は期待できない」と簡単に達観してしまうと、経済や政治を含めて本当の中国の現状が分からなくなる。さまざ…

目で見る中国のコロナ感染爆発;上海は例外か、それとも中国全土の近未来か

上海のオミクロン株感染はさらに拡大している。4月8日発表の中国全土での新規感染は2万5701人だが、そのなかの2万3600人が上海での数値だ。このデータから思い浮かぶのは上海のオミクロン株感染は中国のなかの例外的現象なのか、それともこれか…

感染爆発の上海で何が起こっているか;「コロナ・ゼロ」への固執がさらに危機を生み出す

上海での2地域別の2段階ロックダウンは、先行した浦東地区での期限をさらに延長して継続されることになり、明らかに事態は深刻化している。4月3日に発表された同市での新規感染者は症状のある者が438名、症状がみられない者が7788人で、合計82…

上海がついにロックダウンに突入した;見えてきた中国の「ゼロ・コロナ」の終わり

中国の上海はついにロックダウンに突入した。ほんの数週間前まで、2600万人の上海はロックダウンしないだろうとの見方が強かった。しかも、街を2つに分けて交代で封鎖するという、かなり変則的な方法を採用している。これで中国政府も「ゼロ・コロナ」…

中国のコロナ禍はこれからが本番;破滅的リスクを回避する方法はあるか

ロシアにばかり目を向けていると、ひょっとすると日本にとって、もっと大きな影響を与える中国の動向を忘れがちになる。いま中国は多くの問題を抱えながら、秋の中国共産党大会に向かおうとしている。このときおそらく習近平は、総書記の3期目続投を確実な…

ウクライナ、台湾、そして日本(8)プーチンを支持して窮地におちいる習近平

世界はウクライナ情勢に引き付けられているが、同時に中国にも目を向けなくてはならない。少し前まで、習近平主席は今年秋の中国共産党大会で、盛大な拍手のなかで異例の第3期目の党総書記に就任するはずだった。しかし、いまや3つの失態が彼に大きな影を…

ウクライナ、台湾、そして日本(6)そのとき習近平はなにをしていたのか

まさにロシアがウクライナ侵攻を開始しようとしていたそのとき、中国の習近平はどこで何をしていたのか。ウクライナ侵攻が起こったときの中国の損得を、側近たちとしっかりと計算していたのである。ロシアのウクライナ侵攻にさいして、中国外務省がロシアで…

ウクライナ、台湾、そして日本(4)中国はウクライナでロシアを見捨てるのだろうか

冬季北京オリンピックはいよいよ閉会式を迎えようとしているが、この時期、ドイツではミュンヘン安全保障会議が開かれ、各国の外務大臣クラスが、ウクライナ問題についても討議している。興味深いのは中国の王毅外相が、ロシアのウクライナ侵攻には批判的な…

中国の不良債権が姿を現し始めた;氷山の一角でまだ序の口でもすごい

中国恒大集団の経営危機に端を発した、中国の不動産バブル崩壊は、ここにきて次第にその実態をあらわにしつつある。恒大が一部の負債利子を払ったことで、一時は鎮静化したような印象を与えた負債問題が、恐るべき数字として姿を見せ始めているのだ。バブル…

習近平は毛沢東になった?;2人の指導者による支配はどこが違うのか

習近平の独裁的支配は、かつての毛沢東による文化大革命に発展してしまうのではないかとの説があることは、すでに紹介した。最近の中国恒大集団の経営危機が、習近平の「共同富裕」に示される、かなりイデオロギー的な傾向の規制から始まったからだ。もちろ…

中国が台湾に侵攻するとき;その条件を海峡危機論争から読み取る

中国の習近平が、10月9日、「台湾統一を必ず実現する」と演説して、台湾およびアメリカなどの台湾支援国を牽制した。これは辛亥革命110年の式典のなかでのことで、必ずしも武力統一を意味したものではないというが、同月7日に台湾の国防部長・邱国正…

習近平のイデオロギー的な独裁政治;それは大躍進か、それとも文化大革命か

経済の論理からいうと、最近の習近平がやっていることには、おかしなことが多すぎる。不動産バブルを抑制するために、デベロッパーへの資金の流れを断ってしまい、恒大集団を破綻に追いやった。そうかと思えば、二酸化炭素の排出量をゼロにすると宣言して、…