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東谷暁による「事件」に対する解釈論

上海

ロックダウンで中国経済はどこまで落ちたか;ゼロ・コロナ政策がもたらした惨状

中国経済はいったいどれくらいオミクロン株の被害を受けているのか。さまざまな指標を元に推測されてきたが、ここでようやく中国政府当局からデータが発表された。もちろん「官製」ではあるが、それだけでもかなりのことが明らかになる。日常生活必需品はも…

ロックダウンの陰で広がる戒厳令体制;上海も北京も不満が充満している

上海や北京から新しいデータが伝わってこない。外信を含めて中国のオミクロン情報は、明確な根拠のないものになっている。そのなかで国営メディアが「馬」の姓をもつ男性が拘束されたと報じたため、元アリババCEOの馬雲だろうというので株価が暴落し、約…

中国のコロナとの戦線は上海から北京へ;2200万人の首都を守り切れるか

中国のコロナとの戦いは、いよいよ首都北京が主戦場となりつつある。2200万人のこの都市で、いま徹底したコロナ検査が行われていることは、報道で知っている人も多いだろう。では、実際の感染者の数はどれくらいなのか。死者はいるのか。そして、これか…

中国のコロナ死者数はなぜこんなに少ないのか;いま上海で行われているデータの扱い方

上海がオミクロン株の蔓延で感染者があれほど多いのに、なぜ死者はゼロですむのだろうか。これは誰もがもつ疑問だが、「中国のことだから正しい数値は期待できない」と簡単に達観してしまうと、経済や政治を含めて本当の中国の現状が分からなくなる。さまざ…

目で見る中国のコロナ感染爆発;上海は例外か、それとも中国全土の近未来か

上海のオミクロン株感染はさらに拡大している。4月8日発表の中国全土での新規感染は2万5701人だが、そのなかの2万3600人が上海での数値だ。このデータから思い浮かぶのは上海のオミクロン株感染は中国のなかの例外的現象なのか、それともこれか…

感染爆発の上海で何が起こっているか;「コロナ・ゼロ」への固執がさらに危機を生み出す

上海での2地域別の2段階ロックダウンは、先行した浦東地区での期限をさらに延長して継続されることになり、明らかに事態は深刻化している。4月3日に発表された同市での新規感染者は症状のある者が438名、症状がみられない者が7788人で、合計82…