HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ネタニヤフ首相による情報操作;米国人のイスラエル支持率がガザ殲滅戦の正当性に化ける仕組み

イスラエルのネタニヤフ首相は、2月27日、アメリカにおけるイスラエル支持が80%以上であることを根拠に、いま進行中のガザ地区南部への攻撃を、「完全に勝利するまで」継続すると述べて注目された。前日にはアメリカのバイデン大統領が、3月4日まで…

ロシア軍の戦死者はどれだけ増えたか?;グラフでみるプーチンの軍隊の内情

ウクライナのゼレンスキー大統領は自国の戦死者数を3万1000人と発表した。では、ロシア側の戦死数はどれほどになっているのか。ゼレンスキーによればウクライナの6倍だそうだが確認されていない。ロシアの死傷者数は31万5000人とのロイターによ…

米国の紛争介入が無力化する構造的な理由;スティーヴン・ウォルト教授が指摘する「解決法ギャップ」

バイデン政権がかかわった紛争はすべて事態が悪化している。ウクライナ戦争も援助したのに反転攻勢に失敗し、イスラエル・ハマス戦争もアメリカの警告など無視したイスラエル軍の暴走といってよい状態である。それ以前にもアフガニスタンからの撤退は失敗し…

米国による国際紛争への介入は有効なのか;スティーヴン・ウォルト教授が提示する4つの疑問

いまアメリカが行っている紛争への介入は、果たしてよく考えられたものなのだろうか。継続されているウクライナ戦争、イスラエル・ハマス戦争への関与のしかたや、イエメンやシリアへの爆撃は本当に効果をもっているのだろうか。ハーバード大学の政治学者ス…

イスラエルは自滅してしまうのか?;ネタニヤフの国家のあとに来るものを考える

イスラエルはハマスから提示されていた停戦案を問題外として拒否した。介在していたアメリカの顔は完全に潰された感がある。しかし、これはイスラエルの孤立を加速したのではないだろうか。いかにハマスの行為に対する憎しみが深いとしても、その報復は過剰…

トランプを支援する福音派の内実;2050年までにキリストが再臨、トランプは神が遣わした守護者

トランプ前大統領はアイオワ州に続いてニューハンプシャー州でも予備選に勝利し、共和党大統領候補となるのも時間の問題だ。注目されるのが支持団体である福音派との関係強化をどう進めているかである。2016年の選挙ではアメリカのキリスト教福音派がト…

ウクライナのザルジニー総司令官が発表した論文とは何だったのか【増補】;国家の危機を克服するクーデターの必要性

ウクライナのザルジニー総司令官が8日に解任された。ゼレンスキー大統領との確執が伝えられてきたが、その中心的な対立点は何だったのだろうか。ザルジニーは解任を予想して論文を発表しているが、この論文にはいまのウクライナの軍事体制に対して、何が不…

バイデンはトランプに対して圧倒的に有利?;【グラフで見る】選挙資金だけは積み上げた米大統領選の裏事情

いまやバイデン大統領はトランプ前大統領に対して圧倒的に有利、などといったら馬鹿にされるだろう。多くの世論調査がバイデンには疑問を投げかけ、トランプは共和党の予備選では圧倒的な強さを見せている。しかし、選挙費用の潤沢さからいったら、どういう…