HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

エジプトの情報機関長官がイスラエルを説得?;ラファ侵攻の作戦中止を検討中との情報もある

エジプトの情報機関のトップがイスラエルを訪れ会談し、ラファ攻撃の計画を白紙に戻して新たな交渉を開始することを提案していたが、これに対してイスラエル側が、エジプトの提案に対して検討する意志があることを表明したというニュースが流れている。これ…

日本の生活水準を世界の中で見直す;いますべきことを地道に考えるために

日本の生活水準は世界のなかでどの程度なのか。ズバリ言って24位である。国連の発表だからいちおうは根拠があるだろう。また、日本の一人当たりGDPが20位にも入っていないことからすれば、相応の順位だということもできる。さらに、日本と順位の近い国と…

ウクライナの問題は何も解決していない;単にアメリカ下院で支援予算が通過しただけ

アメリカ下院はウクライナへの支援を回復させた。欧米の報道機関は称賛するところが多かったが、それほど喜べるかは疑問だろう。まず、アメリカの武器が届くには時間がかかり、ウクライナ兵士の不足は解消できない。そしてなにより、今年の11月の大統領選…

イスラエルはイランに再度攻撃をしかけるのか;スティーヴン・ウォルト教授による「起きていることの本質」

イスラエルはイランに報復するのか。それが今の国際ニュースのトピックだが、まずイランの攻撃自体がイスラエルへの報復だったことを言っておくべきだろう。日本の報道も「悪の権化イラン」のイメージを先行させ、いかにもイスラエルに正当性があり、報復を…

イスラエル軍がガザ南部ハンユニスから撤退した?;ラファ攻撃や米国の圧力との関係はどうなのか

イスラエル軍がガザ地区南部から撤退したとのニュースが流れている。これはどの程度確度の高いニュースなのか。また、その撤退はどの程度の撤退で、目的は何か。いまのところまだはっきりしていない。とりあえず、最初のロイターによる報道と日本でのニュー…

プーチンは世界制覇を目指しているという説の危うさ;スティーヴン・ウォルト教授が論じる「ウクライナ戦争後のロシア」

プーチンは世界支配を目指しているという話ほど、根拠がないだけでなく危険なものもない。ロシアがウクライナに戦争を仕掛けたことは確かでも、ヨーロッパ支配の一段階だという説や世界全体を征服する野望の一端であるというのは、歴史的に見れば独裁的な人…

トランプが激戦州をほぼ制圧;なぜバイデンは勝てないかをグラフで見る

バイデンが急追していると言われているが、トランプの勝利の可能性が今も高い。理由は独特のアメリカ大統領選挙の仕組みにある。全体で上回っても激戦州で勝てなければ大統領にはなれないのだ。いまのデータを見る限り、バイデンが勝利する可能性は低い。に…

アメリカはスポーツ賭博国家?;いま数値当て宝くじが低所得層を蝕んでいる

アメリカでは州ごとに宝くじを発行して、そこから生まれるあがりを政策に使っている。しかし、宝くじを買っているのは低収入の人が多く、その傾向はますます加速している。たしかに、宝くじの掛け金は少ないかもしれないが、全体の構図で見れば低収入層への…