イスラエル・ハマス戦争
エジプトの情報機関のトップがイスラエルを訪れ会談し、ラファ攻撃の計画を白紙に戻して新たな交渉を開始することを提案していたが、これに対してイスラエル側が、エジプトの提案に対して検討する意志があることを表明したというニュースが流れている。これ…
イスラエルはイランに報復するのか。それが今の国際ニュースのトピックだが、まずイランの攻撃自体がイスラエルへの報復だったことを言っておくべきだろう。日本の報道も「悪の権化イラン」のイメージを先行させ、いかにもイスラエルに正当性があり、報復を…
イスラエル軍がガザ地区南部から撤退したとのニュースが流れている。これはどの程度確度の高いニュースなのか。また、その撤退はどの程度の撤退で、目的は何か。いまのところまだはっきりしていない。とりあえず、最初のロイターによる報道と日本でのニュー…
もうラファ攻撃においてイスラエルの大義は成立しない。それでもアメリカがラファ攻撃をやめさせられないのは何故なのか。ネタニヤフの自暴自棄か、米国イスラエル・ロビーの圧力か。もういちど、超大国の影響力とは何かを考え、そのうえでアメリカとイスラ…
イスラエル軍によるガザ地区攻撃は、いまや間違いなく虐殺の範疇にあるというのに、なぜアメリカはそれをやめさせられないのか。たとえハマスの行為が虐殺であったとしても、ここまで規模を拡大して報復する必要はないのではないのか。それは世界中の人道派…
アメリカ国務省の高官は、イスラエルはハマスとの6週間の停戦に「基本的に合意」したと発表した。「いまボールはハマスのコート内にある」。もちろん、まだ正式に決まったわけではない。取り決めの細部はまだまだこれからのようだ。フィナンシャルタイムズ…
ようやくアメリカはガザ地区の海岸地域に空から3万8000人分の食糧を投下した。しかし、すでに50万人が餓死の危機に直面している。なぜ、こんなに遅れたのか。この空輸は継続されるのか。イスラエルはまだ邪魔をしているのか。アメリカとイスラエルの…
イスラエルのネタニヤフ首相は、2月27日、アメリカにおけるイスラエル支持が80%以上であることを根拠に、いま進行中のガザ地区南部への攻撃を、「完全に勝利するまで」継続すると述べて注目された。前日にはアメリカのバイデン大統領が、3月4日まで…
バイデン政権がかかわった紛争はすべて事態が悪化している。ウクライナ戦争も援助したのに反転攻勢に失敗し、イスラエル・ハマス戦争もアメリカの警告など無視したイスラエル軍の暴走といってよい状態である。それ以前にもアフガニスタンからの撤退は失敗し…
いまアメリカが行っている紛争への介入は、果たしてよく考えられたものなのだろうか。継続されているウクライナ戦争、イスラエル・ハマス戦争への関与のしかたや、イエメンやシリアへの爆撃は本当に効果をもっているのだろうか。ハーバード大学の政治学者ス…
イスラエルはハマスから提示されていた停戦案を問題外として拒否した。介在していたアメリカの顔は完全に潰された感がある。しかし、これはイスラエルの孤立を加速したのではないだろうか。いかにハマスの行為に対する憎しみが深いとしても、その報復は過剰…
アメリカ、カタール、エジプト、イスラエルの4カ国代表がパリに集まってハマスとの交渉枠組みを協議した。これに対してハマスの政治指導者ハニヤが「検討中」だとの反応をした。もちろん、この検討中は否応のどちらにも転ぶもので、たとえ応じると答えても…
国連パレスチナ難民救済事業機関の職員が、ハマスの急襲に加わっていた。イスラエルによる情報機関文書を根拠に、アメリカを始めとする先進国が救済資金の拠出を停止している。では、このイスラエル情報機関が、アメリカ政府に見せた文書の内容とはどんなも…
イスラエルのネタニヤフ政権が行っているガザ地区攻撃は、ハマス全体の2割から3割を殺害したにとどまる。他の情報も併せて考えれば、この作戦はいつになったら終わるか分からないことがますます明らかになっている。ネタニヤフの党リクードを支持するイス…
イスラエル・ハマス戦争はなぜ停戦の見通しがたたないのか。その5つの理由をハーバード大学のスティーヴン・ウォルト教授が分かりやすく簡潔に説明してくれている。すでにハマスの急襲から100日が過ぎ、ガザ地区はほとんど廃墟と化しているが、アメリカ…
イスラエスのガラント国防相が発表した、戦後におけるガザ地区の統治案が話題になっている。イスラエルが占領せず、もちろんハマスによる支配でもなく、イスラエル、パレスチナ自治政府、エジプト、アメリカを中心とする多国籍軍が共同で秩序を維持するとい…
すでにイスラエル軍はガザ地区のハマス勢力のほとんどを掃討していて、問題はこれからどのように戦いを収束させていくかに移っている。しかし、この地域に平和が戻ってくるのかといえば、決してそうではない。いったい誰がこの地域を統治することになるのか…
イスラエルとハマスの停戦を目指して、さまざまな試みが行われている。もちろん、それは一時的な休戦に過ぎないが、いずれにしてもアメリカの役割は大きい。これまでの水面下での交渉にもかかわらず、双方が仲介者を信用できないのは、背後にいるアメリカの…
イスラエル・ハマス戦争がアメリカの大統領選に意外な影を落としている。バイデン大統領はイスラエルを支持したが、そのいっぽうでイスラエルのネタニヤフ首相に、過度な攻撃は控えるように示唆した。完璧だったように見えたが、このパフォーマンスは曖昧に…
イスラエルのネタニヤフ首相は、すでにガザ地区作戦の指揮から外され、戦争を遂行しているのは、戦時内閣に参加しているヨアフ・ガラントと軍部だという指摘は有力になりつつある。これが正しければ、そしてかなり正しいと思うが、たとえアメリカがイスラエ…
ウクライナ軍による反転攻勢はアメリカ側の計算違いで「失敗」し、今後も成功の見込みは立たないと見られるようになった。これはもちろん、ウクライナ政府および軍の失敗でもあるが、戦争遂行に必要とされる武器弾薬および財政を支援してきた、アメリカの責…
ウクライナでは戦争が続いているが、イスラエル・ハマス戦争に世界の目が集中するなかで注目度が低下している。しかも、欧米のウクライナへの支援に重大な懸念が生じている。いうまでもなくアメリカの軍事・財政支援が、米国内の政争のために追加できず、今…
イスラエルとハマスの一時的停戦は2日延長となった。その後、どのように展開するかは不明だが、イスラエルがハマス殲滅を明言している限り(そしてハマスがイスラエル消滅を夢見るかぎり)、停戦は可能でも講和にたどりつくのは困難だと思われる。今回の場…
イスラエルとハマスの一時的停戦で、イスラエル側から解放された人たちはほとんどが少年で、しかも、西岸地区で拘束された者たちだった。彼らはどのようにして捕虜となったのか。そしてまた、これについてハマスの反応はどうなのか。ともかくデータから見て…
現在、イスラエルとハマスは一時的停戦に入っていて、ハマスがイスラエルから連れ去った人質と、イスラエルが拘束しているパレスチナ人捕虜との交換が行われている。この停戦が可能になったのはアメリカが本腰になって介入したことが大きかった。そのタイミ…
イスラエル軍がシファ病院に突入して、イスラエル・ハマス戦争は新局面を迎えたが、どのような結末を迎えようとアメリカ政府の責任は大きい。そして、いかに病院への突入は好ましくないといったところで、バイデン大統領の再選には暗雲が立ち込めている。こ…
アメリカのバイデン大統領は本当に来年再選できるのだろうか。いや、それどころか立候補できるのかも怪しくなっている。バイデンの経済政策についての世論調査が発表されたが、もうこれだけで再選は無理だと思わせる内容だった。経済政策に加えて、歴史上最…
ガザ地区での戦いは続いているが、それが終了したのち、世界はどうなるのか。第3次世界大戦がすでに始まっているという人もいるが、それはどこまで妥当なのか。世界規模で情報戦が進行するなかで、正しいイメージを持つことはきわめて難しい。しかし、こう…
ウクライナ戦争は急速に世界の中心的トピックから外されつつある。もちろん、これはイスラエル・ハマス戦争に資源を回したい欧米の都合だが、ゼレンスキーの焦りは大きい。すでに欧米はウクライナ停戦を画策しており、来年の大統領選挙を行うようにゼレンス…
イスラエル軍はガザ地区の包囲を完了し、本格的な地上戦に入ろうとしている。準備は整った。ところが、指揮をとるネタニヤフ首相への支持が下落して1桁というデータもある。国民の間からは「もう辞めたほうがいい」との声もあがるが、ふつうは支持率が急騰…