HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

いまさら安倍首相に失望している人がいる;あまりにも人間を見る目がないというべきだ

いわゆる保守系の論者たちが、つぎつぎ安倍首相に失望したと、わざわざ場をつくって発言している。そのなかには何かにつけて「切腹」とかを持ち出す人もいるが、おそらく切腹などすまい。なぜなら悪いのは自分ではなく安倍だからだ。そして、今回の失望の理…

日本が「可」でアメリカが「良」だって?;エコノミスト誌のコロナ対策評価はおかしくないか

英経済誌『ジ・エコノミスト』の研究部門EIUが6月17日に発表した「OECD諸国のコロナ危機対応はどれくらい評価されるか」というレポートでは、「優・良・可・不可」で評価すると、日本は「可」でアメリカが「良」だというので話題になっている。 最初に思…

スウェーデンは経済も悲惨らしい;この国の政策を根拠にするコロナ論は破綻した

新型コロナウイルス対策の「スウェーデン方式」が、経済活動の維持においてもほとんど効果がないことが明らかになった。これでスウェーデン方式を大きな根拠としてきた生活と経済を優先するコロナ対策論も、その支えをほぼ失ったといってよい。もっとも、そ…

デフレだから自殺増、インフレなら大丈夫?;それはまったく間違っています

失業率と自殺数との間には強い相関関係がある。つまり、失業が多くなると自殺する人が増えるのである。この相関関係については各分野からの多くの研究があって、ほとんど疑いのない事実と考えてよさそうである。 この相関関係をさらに拡大解釈して、失業率と…

新型コロナ対策でスウェーデンが失敗らしい;生命至上主義を批判しつつスウェーデン方式を推奨した人たちの奇妙さ

新型コロナウィルスに対する「スウェーデン方式」は、ほぼ失敗だったと考えてよさそうである。もちろん、これからの第2波において集団免疫が0.5%にも達していないと推定される日本では、それゆえに悲惨な死亡率を記録しないとは限らない。しかし、それ…

米国の失業率が下がったらしい;それなのに国内の分断は拡大している

6月5日に発表されたアメリカの労働統計は、前回の失業率14.7%から改善したのでトランプ大統領はご満悦で「これはⅤ字回復なんかではない、ロケット発進というべきだ」とうそぶいた。発表前の予想では19%くらいまで行くといわれていたのだから、トラ…

コロナの死亡数は民度で決まる?;副総理、それならあなたが真っ先に感染ですよ

旅から帰ってきたら、麻生副総理が「コロナの死者数が低いのは、日本の民度のおかげ」だと発言して話題になっていた。いかにも麻生さんの言いそうなことだし、ネット上でも「日本人の秩序観や衛生感覚のたまもの」と述べている人は多い。しかし、そうだとす…