HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

ネタニヤフ

イラン戦争を勧めた助言者たちの責任を忘れるな!;スティーヴン・ウォルト教授が批判する「5つの言い逃れ」

イラン戦争はあきらかに泥沼化してしまった。果てしない沙漠化といってもよい。トランプ大統領とネタニヤフ首相の利害が異なることは最初から分かっていたのに、なぜこうなったのか。その理由についても多くの指摘があるが、いちばん大きかったのはトランプ…

イラン戦争の再停戦は「霧の中」だ;交渉以前の条件提示ですでに挫折している

イラン停戦の期限である4月21日が迫るなか、再協議が始まるのかも分からない。そもそもこの「停戦」ですら正確にいって守られているとはいえない。「現状では、戦争は交渉によって解決されるより、エスカレートに向かう可能性のほうが高い」と述べている…

モジタバ師は意識不明で指導していない;いまごろメモをスクープしたタイムズの見識

イランの最高指導者モジタバ・ハメネイは意識不明の状態にあり、政務を担うことはまったく不可能だと英国紙ザ・タイムズが報じた。ニュースは世界中に流れたが意外に衝撃は少なく、すでにこれまでの報道で十分予想できたためと思われる。このニュースはアメ…

イラン戦争の責任は誰にあるのか;スティーヴン・ウォルト教授が改めて「イスラエル・ロビー」について論じる

イラン戦争が起こった責任を負うべき者は誰なのか。もちろん、直接に爆撃を命令したトランプ大統領やネタニヤフ首相がその政治的責任を負うべきだが、それ以外にもイランを攻撃することを煽った言論人や、長年にわたってイランを邪悪な存在だと決めつけて同…

イスラエルはいま何を望んでいるのか?;ネタニヤフの武断主義は自国を破滅させる

トランプ大統領はいまや、ホルムズ海峡をめぐる「ディール」に乗り出して、危うい駆け引きを行っている。高市早苗政権はそれに対して何ができるかをトランプに問われており、日本の国内法を盾にどこまで、海外派兵から逃れられるかの苦しい綱渡りを強いられ…

トランプは3つの優位を失いつつある;イラン戦争で勝利するのはもう難しい

イランを本格的に攻撃してみたところ、意外に手こずったので、こんどはキューバに世界の目と支持者たちを引き付けようとしているのが、最悪の世界指導者トランプ大統領である。歴史家たちは彼をどのように描くのかはともかく、われわれはこんな手口しかない…

イラン戦争を始めたのはトランプかネタニヤフか;成り行き次第で変わる「本当の犯人」

トランプ政権内でも企業家や投資家たちの一部は、今回のイラン攻撃に対して懐疑的で、いまやその中心人物が「すぐに勝利宣言をしてイランから撤退すべきだ」と主張している。たしかにアメリカ軍とイスラエル軍が、イラン軍に対して圧倒的なパワーを持ってい…

イラン崩壊寸前との情報は見直されている;アメリカとイスラエルの情報関係者が「崩壊」を否定

アメリカとイスラエルのイラン攻撃は徹底したもので、もはや反撃能力を失ったという報道が多かった。ところが3月11日ころから、フィナンシャル・タイムズやロイターが現体制は崩壊の兆候は見せておらず、それどころかハメネイ師の『殉教』が結束を強化し…

さらに混迷を深める中東と世界;トランプは戦争の終わらせ方を知らない

アメリカ軍とイスラエル軍は、十分すぎるほどに自分たちの兵器の破壊力を世界に知らしめたことは間違いない。では、イラン攻撃によって最高指導者すらも殺害した後に、この国をどうするのかというと、ほとんど妄想のようなイメージしかもっていなかった。ア…

イラン侵攻はトランプとネタニヤフが選択した戦争;リチャード・ハースが分析する「必要のない戦争の帰結」

アメリカとイスラエルが開始した今回のイラン攻撃は、すでにイランの軍備のほとんどを壊滅状態させたとの見方が広がっている。たとえイランがハメネイ前最高指導者の次男であるモジタバを最高指導者に指名して、これまでの強硬路線を継続することができたと…

中東戦争を甘く見ているファンドマネジャーたち;彼らは市場に本当のショックが襲うことを知らない

いまや毎日なにかが起こって、世界の政治は混乱に陥っていることが分かる。ところが、当然、危機状況にあると警告が発せられてよい世界経済については、不思議なことに妙な楽観的見方が蔓延している。「トランプが何とかしてくれる」というのはアメリカの狂…

トランプのイラン侵攻は二重人格的だ;なぜ矛盾だらけの戦略をごり押しするのか?

日本政府はその例外らしいが、トランプ米大統領が始めたイランとの全面戦争は、先進国の政治家たちからも批判が相次いでいる。それは、多くの矛盾を含む、目的がはっきりしない戦争なのだ。相手国の最高指導者を殺害しておきながら、後継者は俺が選ぶなどと…

イラン攻撃におけるトランプ=ネタニヤフの6つの「愚行」;なぜ2人は間違ってしまったのか

はたしてトランプ大統領は十分に準備をしたうえで、イランへの爆撃を再開し最高指導者ハメネイの殺害を実行したのだろうか。英経済紙フィナンシャルタイムズの軍事外交コラムニストであるギデオン・ラックマンは次のように述べている。「アメリカは2001…

トランプとネタニヤフはイランの最高指導者ハメネイを殺した;走るのをやめると犯罪者になる2人の暴走は続く

アメリカとイスラエルはイランの最高指導者ハメネイを殺害した。このことによって中東情勢はさらに不安定になり、おそらく経済も大きな影響を受けることになるだろう。走り続けることをやめると、法制的には「犯罪者」になってしまう二人の国家指導者、トラ…

ガザ停戦についてはトランプの功績は大きい;しかし、イスラエルもハマスも武装解除はしないだろう

今回のガザ停戦については、トランプ大統領の功績をみとめざるをえないだろう。ハマスが7人の人質を解放した直後に、私は13人が間をおかずに解放されるとは思えなかった。しかし、トランプが配置した停戦にむけてのスタッフたちは、かなり綿密に仕事をす…

実現が危ういトランプのガザ和平案;称賛したメディアの見識が問われる局面へ

発表されたときは世界中からの多くの称賛を受けた、トランプ大統領のガザ地区和平プランだったが、時間がたつにつれてその内容の実現が困難なものであることが、ますます明らかになってきた。プーチンとのアラスカでの電撃的会談もそうだったが、何より重視…

トランプ大統領のガザ和平プランは実現を考えていない;ネタニヤフの掃討計画を支援するだけ

トランプ大統領が「ガザ和平案」を発表して、ネタニヤフ首相が支持すると述べたので、初めは大スクープのような扱いだったが、やがてその内実が明らかになるにつれて、評価はわかれてしまった。「驚くほど洗練されたバランスのとれたアプローチ」から「アラ…

MAGA派はイスラエル問題でも分裂状態;トランプ政権の「核」の内実が暴露されている

これほどの暴政と失敗を重ねているのに、どうしてアメリカ国民はトランプを見放さないのだろうか。アメリカ社会自体が変わってしまったからだとか、世界の構造が変わったからだとか、トランプは実は国民の心を読む天才だとかいう答えが用意されている。しか…

イランのミサイルはイスラエルの軍事施設5つを直撃していた;いま注目すべきイランのミサイル増産能力

イランのイスラエルに対するミサイル攻撃は、完全に失敗したわけではなく、約16%がイスラエル内に着弾していたという報道が行われている。英紙ザ・テレグラフの記事は、数値を含めてかなり具体的な事実を並べている。もちろん、イスラエル当局はコメント…

世界的コンサル会社BCGがガザ住民排除計画を担当?;トランプの「中東のリビエラ」に群がるハエになったか

いまもイスラエル軍によるガザ地区への攻撃が続いているが、その政治的および戦略的意味がますます不明になり、嗜虐性と民族浄化の意図だけが顕著になっている。そのなかで、イスラエルやアメリカが支援する「ガザ人道財団」が設立されたが、背後にはガザ地…

イランはこれからどうするのか?;米国の監視下に甘んじるのか、なおも核武装を目指すのか

アメリカによるイラン核施設への攻撃は、もちろん大きな被害を与えたが、その「評価」については大きく分かれている。アメリカ国防情報局によれば、イランの核開発は数か月の遅れを生じるだろうが、トランプ大統領が宣言したような「完全な成功」とはいえな…

イスラエルは中東の覇権国たりえない;スティーヴン・ウォルト教授が提示する「4つの条件」

イスラエルはいまや中東の覇権国への道をまっしぐらに進んでいるように見える。ガザ地区でハマスを壊滅状態にし、レバノンでヒズボラを撃破して、イランへの攻撃もことごとく成功、しかも、アメリカが濃厚な支援を続けている。軍事的にイスラエルが中東で、…

イスラエルのイラン攻撃はなぜ今だったのか?;ネタニヤフがチャンスと踏んだ6つの理由

イスラエルが激しくイランを空爆し、それに対してイランも可能な限りの報復を行っている。イスラエルが攻撃した理由は核施設の破壊という事実は分かるが、それにしてもなぜ今だったのか。アメリカは核開発についてイランと交渉を予定しており、イスラエルが…

イスラエル軍がイランの核施設を攻撃!;綱渡りのネタニヤフ政権による予定通りの決断

イスラエル軍がイランの核施設および首都テヘランを攻撃した。いまも攻撃中であると思われる。もちろん先制攻撃だが、イスラエルはイランの核開発放棄がなければ、早ければ15日には攻撃すると予告しており、また、アメリカのトランプ大統領は攻撃の可能性…

バイデン外交に見る失敗の本質;スティーヴン・ウォルト教授が指摘する「負の遺産」

トランプ大統領の第2期目が始まろうとしている。すでに多くの懸念が生まれており、とくに外交においては、混乱を収拾するのではなく、むしろ加速するのではないかと憂慮されている。そこでいま確認しておくべきは、前任者であるバイデン大統領の外交が、ど…

ガザ停戦に合意したネタニヤフの本音;ついに亀裂が入った政権は存続できるのか

イスラエルの国家安全保障相ベン・グヴィルが、ネタニヤフ連立政権から離脱した。同政権がガザ停戦に合意したことへの抗議だが、では停戦はどうなるのか? ネタニヤフはなぜ離脱が分かっていて停戦合意を推進したのか。この微妙な状況を、最新の報道から読み…

イスラエルは中東に秩序をもたらすのか;ハマス、ヒズボラ、イランに勝利した後に来る危機

ハマスを掃討し、ヒズボラに多大な損害を与え、イランにも核施設の一部に打撃を与えたことで、イスラエルは中東において存在感をさらに増強している。では、イスラエルはこの地域の「大国」となって君臨していくのか。それとも中期的にはアラブ勢力の反発を…

イスラエルとヒズボラの停戦はいつまで続く;現実を直視するための5つの視点

イスラエルとヒズボラの間に停戦が成立した。もちろん、これで中東に長期的な平和が来たわけではない。この停戦が、おそらくはイスラエルによるイラン爆撃の華々しい成果によるものであることを考えれば。むしろ、中東のパワー構造が大きく変化していくわけ…

イスラエルはイランの核施設を攻撃していた;アメリカの要請など無視するネタニヤフの暴走

イスラエルが10月に行ったイランへの報復のなかで、核施設の「特定の構成施設」を攻撃したと、ネタニヤフ首相が議会で演説した。これはあきらかにバイデンを「卒業」して、トランプに「入学」したということで、アメリカ政府はイランの核施設と石油施設は…

イスラエル軍はハマス指導者シンワル殺害に成功!;次に来るのは平和ではなくイスラエルの孤立だ

イスラエル軍はハマスの指導者シンワルの殺害に成功した。これでガザ地区を含むイスラエルに平和が来るのだろうか。まったくそれはありえない。すでにイスラエル軍は次の殺戮のための作戦を立てており、そのことによってネタニヤフ首相は政治生命を保ち続け…