HatsugenToday

東谷暁による「事件」に対する解釈論

日本社会の変貌

「二階幹事長が急ぎすぎた」の本当の意味;ダイナミズムを失った自民党

いまの状況では、自民党の総裁選はきわめて退屈なものになっている。二階俊博幹事長が菅義偉官房長官に「あなたが出てはどうです」とささやいたのをきっかけに、急速に菅擁立の空気が醸成され、麻生派、竹下派、ついには細田派までもが菅支持を表明し、党員…

ポスト・コロナ社会はどうなる(6)甘い幻想より厳しい現実のほうが確かな根拠になる

安倍晋三政権は大都市以外の緊急事態宣言の解除を進めているが、そのいっぽうで地方都市に新たなクラスターが発生してショックを与えている。米トランプ政権も経済再開を目指して経済支援策を打ち出し、株価はかなり回復したように見えるが、失業は急進して…

ポスト・コロナ社会はどうなる(5)封じ込めの「空気」がオーバーシュートするとき

たとえ悲観論を多く集めても、いくらなんでも長期的に、いまの状態が続くことはないと予測するのが普通である。しかし、早々と新型コロナウイルスの封鎖から脱出したはずの中国経済が、思ったより大きなリバウンドを見せない。いい気味だと感じる人もいるか…

ポスト・コロナ社会はどうなる(4)危機の時代には世界が連携するという神話

今回は世界の経済がどうなっていくかを見てみよう。ポスト・コロナ社会にあっては、当面は貿易が縮小するから、デフレになると予想する人たちは多い。しかし、需要がないために経済が萎縮するわけではない。サプライチェーンが寸断されるから萎縮するのであ…

ポスト・コロナ社会はどうなる(3)世界を「戦後」経済が待っている

第1回で述べたように、コロナ禍が終わった後のポスト・コロナの時代にあっても、仕事や娯楽のあり方が先進国において大きく変わるとは思えない。それらが、濃密な接触を前提として行われることは、これからもほぼ同じだろう。では、経済の仕組みも同じよう…

ポスト・コロナ社会はどうなる(2)テレワークのデータを見直す

前回述べたテレワークのデータには、驚いた人がいたようだ。新型コロナウイルスへの対抗措置として緊急事態宣言が発せられても、実施率13%そこそこというのには憤りを感じた人もいて、私の友人は「アメリカは85%だぜ。お前のデータおかしくないか」と…

ポスト・コロナ社会はどうなる(1)仕事と娯楽の「あり方」は大きく変わらない

感染症流行が過ぎ去ったのちに、世界はどんな変貌をとげているのだろうか。目の前の新型コロナウイルスの蔓延も阻止できないのに、そんなことを考えても仕方がないと思う人がいるかもしれない。しかし、目の前の新型コロナ蔓延を克服するにしても、その後の…