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東谷暁による「事件」に対する解釈論

プーチンが予備役30万人の動員を断行;いったいどの程度の効果があるのか

プーチン大統領は予備役30万人の動員を決めた。総動員ではなく「部分的動員」だそうだが、はたして不利になっていた戦局を転換できるのだろうか。西側の論評のほとんどがそれは不可能だと指摘している。いまの劣勢は動員数より武器の性能から来ている。さ…

ロシアは核兵器を使用するのか;ハルキウ撤退で追い詰められたプーチン

ウクライナ軍によるハルキウ州での反撃が成功して、ロシア軍は撤退を余儀なくされた。そのため追い詰められたプーチンは、核兵器を使うのではないかとの予測も強まっている。はたして、プーチンはどのように考えているのか。また、使うとすればどのよう使用…

ウクライナのハルキウ奪還が意味するもの;米国高官たちの「警告」を裏読みする

ウクライナ軍が急襲的な攻撃を断行して、ハルキウ州の奪還に成功したことは間違いない。しかし、それでロシアを国内から放逐して、戦争に終止符を打つ目途がついたのかといえば、もちろん、そうではない。ウクライナ情勢について、楽観的になることを警告す…

すでにトラス首相は崖っぷちに立っている;その言動と内政・外交を分析する

英国の新しい首相となったリズ・トラスについての報道は、すでに世界中で膨大な量に達している。それは国内の経済政策やウクライナに対する支援から、これまでマスコミをにぎわせてきたスキャンダルまで、ざっと目を通すだけでも何日も、いや何十日もかかる…

コロナ・バブルの後に来る世界;IT企業の勝者と敗者から未来をのぞく

まだまだ分からないものの、オミクロン株BA.5の感染者数は、ピークを超えて少数安定期に入ろうとしている。これから何が起こるのだろうか。すでに安定期に入ったアメリカでは、驚異的な成長を遂げた新興ビジネスが没落し、リモートワークの再検討が始ま…

なぜヘルソンが重要なのか;ウクライナ戦争の行方を決める戦いに

8月28日の夜、ウクライナは南部へルソン州の奪還作戦を進めると正式に宣言した。へルソンはこの戦争において重要な拠点であることは間違いない。では、なぜそうなのだろうか。それはまず、地図を見ればわかる。100万人をこえる都市であるへルソン市を…

ロシア経済制裁の失敗が示す未来;軍事の意味が改めて問われるとき

ロシアに対する経済制裁がそれほど効いていないというのは、もう常識に近いものになりつつある。あれほど規模の大きな「経済戦争」をしかけても、ロシア経済が崩壊に向かわないのはなぜか。世界の経済紙・経済誌が次々と「失敗」について特集しているのは、…